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2023.02.24
木造・S造・RC造・SRC造?特徴と不動産投資で選ぶべき構造を紹介
建物の構造によって、建築費用や耐用年数などには違いがあります。
不動産投資をするうえでは、物件の立地や広さ、築年数のみならず、建物の構造を踏まえて慎重に選びたいものです。
•木造
•鉄骨造
•鉄筋コンクリート造
•鉄骨鉄筋コンクリート造
ここでは、上記のような不動産投資物件の代表的な構造について、それぞれの特徴や投資物件で採用する時の注意点についてご紹介します。
■1.木造
木造建築は、柱や壁などの構造部分に木材を用いる建築スタイルを指します。
日本では伝統的な建築形式として知られ、一戸建て住宅や三階建てのアパート、テラスハウス(長屋)などでよく採用されています。
法定耐用年数は22年とされ、木造建築には二つの主要な工法が存在します。
•在来工法(軸組工法):柱に梁を組み合わせて(軸組み)建てます。多様な間取りにも対応でき、比較的自由度の高い点がメリットです。
•枠組壁工法(ツーバイフォー工法):2インチ×4インチ(2×4)材を主な構造材としてつくったパネルで組み立てていきます。自由度が低い分、短期間で建築できる点や耐震性が高い点がメリットです。
【木造のメリット】
•建築費用が安価
木造は鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて、建築費用が最も安価です。
建築コストが抑えられるため、高利回りでの運用に期待できます。
【木造のデメリット】
•耐用年数が短い
•遮音性が劣る
RC造やSRC造と比較すると耐用年数が短い点が、木造のデメリットといえるでしょう。
融資が組めるのは基本的に耐用年数まで。
中古の木造物件はとくにローンを組める期間が短くなるので注意してください。
木造建築は他の構造体に比べて遮音性が劣る場合があります。
このため、アパートはマンションに比べて音が響きやすい傾向にあり、借り手から敬遠されることが多いです。
■2.軽量鉄骨造/重量鉄骨造(S造)
建物の主要構造部分が鉄骨(スチール)で構成されている場合、それを「鉄骨造」と称します。
法定耐用年数に関しては、軽量鉄骨造は27年、重量鉄骨造は34年とされています。
鋼材の厚みによって呼び方が異なります。(建築基準法関連告示による区分)
•鋼材厚6mm未満:軽量鉄骨造
•鋼材厚6mm以上:重量鉄骨造
重量鉄骨造は、4階建て以上のマンションやビルによく使用されます。
一方、軽量鉄骨造は、主に大手ハウスメーカーが得意とする3階建て以下のアパートや戸建て住宅で採用されています。
【鉄骨造(S造)のメリット】
•優れた耐久性と耐震性を持つ
•長い耐用年数
•重量鉄骨造の共同住宅は「マンション」として知られる
鉄骨造は、耐久性や耐震性に優れます。
法定耐用年数も34年(鋼材の厚みが4mm以上の場合)と長く、投資物件として長期運用しやすいのがメリットです。
重量鉄骨造の共同住宅は「アパート」ではなく「マンション」と表記されるため、入居者を集めやすいのもメリットといえるでしょう。
【鉄骨造(S造)のデメリット】
•建築コストが高い(重量鉄骨構造)
•遮音性に劣る(軽量鉄骨構造)
•軽量鉄骨構造は「アパート」として表示される
重量鉄骨造は強度が高いという利点がありますが、木造に比べて建築費用が高くなります。一方、軽量鉄骨造は建築コストを抑えることができますが、遮音性に劣るため防音対策が必要です。
軽量鉄骨造の共同住宅は「アパート」と表記されるため、「マンション」と比較すると需要・家賃ともに劣ります。
■3.鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋を使用して骨組みを作り、型枠を設置後にコンクリートを流し込んで建てられる建物がRC造です。
この構造はマンションやビルによく用いられ、法定耐用年数は47年とされています。
【鉄筋コンクリート造(RC造)のメリット】
•耐火性、耐久性、遮音性に優れる
•耐用年数が長い
RC造に使われるコンクリートは不燃材料であり、耐久性・遮音性も高いという特徴があります。
鉄骨造や木造の集合住宅と比較すると、騒音トラブルも起きにくいでしょう。
また、法定耐用年数が47年と長いのもメリット。
長く運用できることから、投資費用を回収できる可能性も高い構造だといえます。
【鉄筋コンクリート造(RC造)のデメリット】
•建築費用が高め
RC造の建築費用は、坪単価100~120万円程度です。
木造と比較すると2倍近くの建築コストがかかります。
■4.鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
建物はH鋼などの鉄骨柱の周りに鉄筋を配置し、コンクリートを流し込んで作られます。
この構造は、マンションやビルなどの高層建築物によく見られ、法定耐用年数は47年です。
【鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)のメリット】
•優れた耐火性、耐久性、遮音性を持つ
•鉄骨を組み合わせたRC造は、さらに高い強度が期待される
•長い耐用年数を誇る
SRC造は鉄骨とRC造を組み合わせた構造で、より高い強度が期待されます。SRC造の法定耐用年数もRC造と同様に47年です。
中古物件を購入しても投資費用を回収できる可能性が高いのがメリットです。
【鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)のデメリット】
•建築費用が高め
建築費用はRC造と同じく高額になります。
建築コストを回収するには、建築計画やキャッシュフローを入念に検討することが必要です。
また、マンションの一室を中古で購入し投資するという方法も考えられます。
■まとめ
建物の構造を考慮に入れることで、より詳細な資金計画や出口戦略を策定することが可能です。
投資物件を選ぶ際には、利回りや入居率のみならず、建物の構造にも注意を払いましょう。

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