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2024.04.02
日銀がマイナス金利を解除 不動産投資に与える影響は?
日銀は2024年3月19日の金融政策決定会合にて、マイナス金利政策の解除を決定しました。
17年ぶりの政策金利の引き上げとなります。
イールドカーブ・コントロール(長期金利操作)の撤廃となり、大規模金融緩和は終了を迎え、金融政策を正常にするため新たなフェーズへと入りました。
これは長期間にわたって講じられた特別な金融支援措置が終了し、一つの節目を迎えることとなります。
自宅の購入を検討されている方、現在、住宅ローンを利用されている方やローンを活用して不動産投資をされている方は、どのような影響があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
今後、どのような影響があるのか、自宅の購入や不動産投資などに対して、どのような戦略が有効なのか、見ていきましょう。
|マイナス金利政策とは?
2024年3月19日にマイナス金利政策の終了が決まりました。
そもそもマイナス金利とは、銀行が日銀に預けている日銀当座預金の超過分の一部に対してマイナス金利を適用することにして、資金の運用が活発になることを期待した政策でした。
銀行は日銀に準備預金として一定金額を預けないといけません。
その額より多く預けている超過分の一部に対してマイナス金利を適用して減らす形にし、資金を貸し出すように仕向けました。
デフレ脱却のためゼロ金利政策を講じていましたが、目標の物価上昇率2%には届かず、欧州で導入されていたマイナス金利政策を2016年に実施しました。
銀行はお金を貸し出さないとマイナスになってしまうので金利を引き下げ、とても低い金利でお金を貸し出しました。
それが超低金利時代と言われていた、ここ数十年です。
その超低金利時代に終わりが来ました。
利上げによるメリットとしては、物価の安定や円安に歯止めがかかる可能性などが挙げられますが、デメリットとしては株価が下がる可能性や企業の新規借り入れが抑制されてしまう可能性などが懸念されます。
また、消費が抑制されると景気が悪くなってしまう可能性もあります。
また、住宅ローンの利息の支払いが増える可能性が懸念されています。
|住宅ローンや不動産投資ローンへの影響
今回のマイナス金利政策の解除に伴う影響として、消費者の不安を煽るような記事が多々、見受けられますが、住宅ローンの金利は上がるとはいえ、家計を圧迫するほどの上昇にはならない可能性が高いという見解が妥当かと思われます。
また、住宅ローンを変動金利で利用している場合であっても、急激な金利の上昇などに備えた5年ルールや125%ルールなどがあります。
5年ルールとは、金利の見直しは半年ごとにおこなわれますが、支払額は5年間、固定となります。
金利変動が起こっても5年間の支払い額は変動しませんので、準備期間があることになります。
また、125%ルールとは、5年ごとの支払い額の見直し時に、金利が大幅に上昇していたとしても、返済額は元の額の125%までしか増加しません。
仮に月の支払いが8万円の返済であれば、最大でも10万円までとなりますので、大幅な支払額の増加は抑えられる仕組みとなっています。
ですが、125%ルールが適用されるような状態とはかなり大幅な金利の上昇幅となりますので、よほどのことがない限りは、ありえないと言われています。
注意点としては、5年ルールや125%ルールは一時的な抑制策であり、金利上昇による未払い利息は、最終的にまとめて返済する必要があります。
|マイナスなことばかりではない?
今まで日本で起きていたインフレは、生産・流通コストの高騰による『コストプッシュ型インフレ』でした。
ですが、2023年以降じわじわと物価高を起点とした賃上げが広がり、日銀が重視してきた『賃金が上昇しているか』という点をクリアし、良いインフレの循環が生まれつつあるので、過度な金融緩和は解除しましょう。
というストーリーです。
このような状況下ですが、実は、マイナス金利が解除されても変動金利型住宅ローンの適用金利は、そこまで上がらないということも考えておく必要がありそうです。
2016年2月にマイナス金利が導入された際、短期プライムレートの最頻値は年1.475%から変わりませんでした。
今後、よほど短期金利が上昇しない限り短期プライムレートが見直される可能性は低く、変動金利型住宅ローンの適用利率も上がらないと考えられます。
そもそも金利は景気のバロメーターと言われており、長期金利には景気の変化を確認する前に先行して動く性質があります。
金利だけが一人歩きすることは現実として考えにくく、金利が上がるということは、景気が回復している予兆ということなので現物資産をお持ちの方は資産価値も上昇していくことが考えられます。
不動産投資においては、景気が上がるということは家賃が上昇する可能性もあります。
家賃が上がるということは、結果的に物件の資産価値が上がるということになりますので、物件の売却時には有利に働きます。
また、不動産投資は毎年、確定申告を行います。建物の取得に要した金利は経費として計上することができます。
|まとめ
金利の変動は、住宅購入や不動産投資をされている方、また、これから検討される方にとって関心の高い方も多いかと思います。
しかし、今回の日銀のマイナス金利の解除は大騒ぎするような状況ではなく、インフレ率も徐々に落ち着きを取り戻しているようにみえますので、今後の動向は淡々とした状況が続くことが予測されます。
金利が多少上がったとしても、きっちりとキャッシュフローの出る物件を所有していれば、慌てる必要はありません。
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